自費出版(内情)

今日は自費出版の内情(大人の事情というやつ)をご紹介します。

出版社が考えていることと、著者が考えていることを比較してみると、この自費出版というものがどうゆうもので、著者として自費出版する場合はどうすればいいのか、がわかりやすいです。

簡単にいえば、自費出版はキャバクラのキャバ嬢と、お客さんの関係に近いです。つまり上手に出版社を使わなくて意味がないということ。

出版社の考え

本を出したい人のお手伝いをする、というのが「建前」です。本音は「本を作るお手伝いをするのでお金をください」というものです。まぁ、それがサービス・仕事ということになるわけです。ネット広告で見かけますが、自費出版をすればあなたも作家デビュー!?というコピーがありますが、

これはほぼウソです。

キャバ嬢がボクのことを好きなのかもしれないと本気で思うほどに、夢の・・・いや、イタイ話です。

ちょっと考えてみてください。出版社は経済活動をしています。お金になりそうなものに社員の時間や会社のお金を注ぎ、利益を回収しなくてはいけない。

出版社はSNSを巡回して売れそうなコンテンツを探すのはもう当たり前です。フォロアーが何万人いたとしても本にして売れない時代です。自費出版で本にしたものがミラクルヒットするのはほぼありません(あるとしても10年に1本くらい? そもそも、それだけネタがあるのであればブログやSNSで発信してフォロワーが増えて、出版社が声をかけてきます。そして、そのルートをたどる方が、はるかにミラクルヒットの可能性は高いです)。

出版社は「著者発掘」を考えて自費出版を行っているわけではありません。自費出版はまったくもってサービス業でしかない。だから1冊も売れなくても出版社は痛くもかゆくもないようにビジネスモデルを構築します。そのモデルでお金を稼ぐために、キャッチコピーとして、「小説家デビューも夢ではない!」と夢をチラ見せします(キャバ嬢が大して面白くもない話を聞いて爆笑したり、話ながらアナタの足に手を置くなどがそれにあたります)。夢の印税生活(←この言葉、ほぼ死語になっていますが)、何かのコンテンツで定期的に印税が入ってくるというのは自費出版では

ぜっったいにありません。

非常に残念なことではありますが。

著者の考え

キッカケは商談などでふとクライアントやお客さんがいった言葉かもしれません。「社長は波乱万丈な人生、本にしたら絶対売れますよ」「社長の文章は面白いなぁ、人を引き付ける魅力がある。本出さないんですか?」、そんな恐ろしい言葉です。

それとある一定層には「本を出す人=すごい」という構図が残っています。「え? 誰それさんが本を出したんだって」と聞いて心の底からうらやましいと思ったり、「やっぱり誰それさんってすごい人なんだ!」と思うのはある一定層が強く反応します(ポイントはある一定層であり、全員ではないということです)。

著者が考えていることは端的に申しますと

箔が付く
そして
売れるかもしれない

ということに尽きます。

そりゃそうですよね。本を書いたら面白いんじゃないか、そして面白いのなら、売れるのではないか。そう思ってしまいます。

でもそれは舞い上がりすぎです。もしも本を出さないんですか?と悪魔の声をかけてきた人に聞いてみてください。

「ではその本をいくらで買いますか?」と。

そうすると、いろんなことがわかります。

まず「いくらでも買いますよ!」という人。この人は確実に買いません。
「内容によりますね」と答える人は、いくらでも買いますよ!という人よりも堅実ではありますが、面白くなければ買わないでしょうね。
「1000円なら買いますよ」という人がいたら、その人とは生涯の友になりますので、とても大切にしてあげてください。残念ながら、10人中、1人いればこれ以上にない幸せなことです。それくらい、1000円(500円でもいいのですが)と具体的な数字を出してリアクションしてくれる人は少ないんです。

みなさん、「買ってくれますか?」と切り返したところで本性が出てきます。これは人に裏表がある、という性悪説について話しているわけではありません。

そもそも、本を読む人はかなり減っています。あなたは今年本を何冊買いましたか?スマホで1日何時間も記事を見ますよね。でも、本のページをめくるのは1日何時間もありますか?ね、それだけ本は私達の生活から離れた存在なんです。

そして、買ったとしても本は開かれることは非常に少ないです。たぶん、あなたが一生懸命書いた本は100冊売れたとして最後まで読むのは10人いるかいないかです。取引先やお客さんは買ったとしても最初の数ページを開き、パラパラとめくって、終わりになります。「はじめに」の途中で、パタンと本を閉じることだって多いでしょう。

ということは自費出版をするにはどうしたらいいのか。それを次の記事で書いていきます。

お楽しみに。

自費出版(費用・予算)

自費出版の費用をまとめました。以下の5項目で紹介します。
※現在は2項目までです。順次アップいたします。

1)料金形態

0円~2,000,000円と非常に開きがあります。料金には何が含まれるのか、どんなサービスの内容になるのかを説明しています。

2)料金の内訳・予算

企画料/編集費/デザイン料/印刷代

3)自費出版の内情

4)ではどうするか

5)弊社が考える最高な自費出版の形


1)料金形態

※四六版・・・127cm × 188cm 単行本サイズ

一番高いのは有名な出版社

新潮社/1,850,000円~(四六版・200ページ・300部)。これが最低金額でだいたい2,000,000円くらい。
幻冬舎ルネッサンス新社/具体的な料金提示なし。たぶん、新潮社と同じくらいで2,000,000円以上。
特徴・・・取次(出版社と書店をつなぐ本の卸)と取引があるので全国の書店に並ぶということを暗にアピールしているが、実際には書店流通をさせる場合は別途料金が発生することがほとんど。200万円前後もあれば、編集プロダクションも納品まで作成できるので、かなり編集作業は手厚いです。編集者がひとり担当として付くと思います。まったく原稿がない段階から担当してもらえることはないが、ある程度書きあげていたら、著者の作風を加味して、よい本になるように編集方針で導いてくれるでしょう。しっかりとしたものを作るのであれば、この2社にお願いするのが無難。

 


 

 

次に高いのは中堅出版社

鳥影社/1,200,000円(四六版・200ページ・1000部)
風詠社/約620,000円(四六版・128ページ・500部・モノクロ)
特徴・・・Googleで広告を打つ出版社で料金に幅がかなりあるのが特徴。上記2社でもかなり幅があるのでどこまで編集作業を行ってもらえるかは不明。ページ数が多ければ編集作業は増えるが、部数は2倍になったとしても印刷代は2倍にはならないので、部数だけで判断しないようが賢明。たとえば100部を1とすると、200部は1.2くらいで大して印刷代は変わらない。鳥影社は企画・編集費用が入ってくると思います。原稿の赤字も入れてくれ、形を整えてくれると思います。風詠社は鳥影社に比べ、編集費用を削っているのであまり出し戻し(指摘や赤字れなど)がない可能性が高い。デザインも画一的なもので、場合によってはフォーマットに流し込み(デザインデータに本番の原稿を入れること)をするだけかもしれません。

お手軽価格になる自費出版専門出版社

自費出版ドットコム/53,000円(四六版・60ページ・100部)
自費出版の会/89,800円(四六版・60ページ・10部)
特徴・・・デザインはいくつかのパターンから選び、そのフォーマットに沿って原稿を流し込みするのがほとんど。編集・企画は一切なし。誤字脱字をチェックしてくれるくらいの校正レベルです。料金の半分以上が印刷代としてかかることが想定されるので、紙面チェックも1度で終了と思われます。

原価だけのネット印刷

プリントパック/約32,000円(B6版・60ページ・100部・モノクロ)など
特徴・・・ネット印刷会社にデータを送り、製本まで行ってもらう、一番安い自費出版の形です。編集・デザインも自分で行うため費用がかかりません。ただ、書店販売などは自分で交渉しなくてはいけないので、家族や知り合いに配るだけであればいいのだが、販売するのであれば別の方法をとる必要があります。

印刷代もかからないKindle

ワードで原稿を作成し、電子書籍をKindleで作成し、アマゾンで販売するのであれば印刷コストはゼロです。印刷することにこだわらなければ、世界中の人に読まれる可能性があります。値段も自分で設定できますし、自費出版をしたいのであればまずはこの形をとるのがリスクも少ないのでおすすめです。


2)料金の内訳・予算

自費出版にはどのような経費がかかるのか、項目と予算を説明します。

企画料

どのような本にするのか、ページ割(台割)、デザインはどのようにするか、紙はどれがいいかなど、本全体を考え、形にしていく日程、スタッフの手配なども含まれます。予算としては300,000~500,000円です。

編集費

デザイナーへの発注、原稿の赤入れ、校正、印刷会社への出し戻し(校正はチェックのことです。修正点を記入することを赤入れというのですが、修正点を印刷会社の担当者がわかる校正記号を使いながら記入して印刷所に渡します。後日、修正されたものが確かに修正されているか確認します。このやり取りを出し戻しといいます)など。予算は200,000~300,000円です。

デザイン料

本の印象を決める一番大切なデザイン。正直なところ、あまり研ぎ澄まされていない原稿でも、デザインによってはカッコよく見え、読みたくなる本へと変身します。全体のデザインを決めるアートディレクターを置き、表紙、中面、奥付などパーツごとにデザインすることもあります。ページごとの印刷データを作る工程(流し込み)は印刷会社が担当します(予算や日程が少ない場合はデザイナーが行うこともあります)。

予算は
アートディレクション100,000円
表紙50,000円
中面(フォーマット)100,000円
奥付など(一式で)50,000円です

印刷料

上記の「原価だけのネット印刷」をご参照ください。B6版・60ページ・100冊で約32,000円(モノクロ)、約82,000円(カラー)が基本です。これに校正刷り(紙面を出力すること)、赤字を修正などが印刷所の作業が増えると料金が上がっていきます。流し込みを印刷所が行う場合はページ当たり1,000円程度かかります。

以上が概算です。それぞれの最低金額を合計すると85万円です。この金額をベースに考えると、どのくらいの会社がどの分野を効率的に行っている(または画一的にして作業が発生しないようにしている)ことが見えてきます。たとえば、予算が10万円をしたまわる自費出版専門出版社の場合はデザインは決まったものから選び、編集もほぼ入らないことが分かります。

次は一番肝になる「自費出版の内情」をお知らせします。