文章上達法

文章が上手になりたいと誰しも願いますよね。何かを書く仕事が来たとして苦手意識が高いのであれば、自分では書かないという選択をした方が人生は楽しくなります。

頑張って書いたところでいきなり感動するような文章を書くことはできません。積み重ねるしかありません。文章の構造とか言葉のセンスとかそれは生まれ持ったものとトレーニングを続けるしか磨かれていきません。

では、どうしても自分が書かなくてはいけなくて、文章力が乏しいことを自認している場合はどうするか。

それは……

発想で勝負するしかありません。

当たり前の問題提起をして、当たり前の文章運びをして、当たり前のような結論をするのであれば、誰が書いても同じです。つまらないし、書き手の時間も無駄なら、読み手の時間だって無駄です。何文字以上と制約があれば結論をバン!と書いて、あとは日記でも書いておけばいい。文字制限がないなら、結論だけ書けば時間も労力も節約できる。これほどみんなが笑顔になることはありません。

でも書くのが好きな人とか、せっかく書くのであるならば意味のあるものを残したいというポジティブかつ(無駄に)生きる意味を感じる人は自分だけの考えを見極めて他人が書きそうもない内容の展開を披露することを目指すと文章はぐっと面白くなる。

突飛であれば突飛なほど面白い。どこかにありそうな論調を置きに行くように作るのは非常につまらないので、普通ならこのように書くだろうなというところから始めると自分の考えは浮き彫りになります。ふわっと浮かんでくるのです。

たとえばここのテーマのように文章がうまくなりたい人へ向けた場合。

一般的なら「誰でも書けます」「日々の努力は必要ありません」「簡単です」というものを書き連ねる人がほとんどだと思います。楽しく書きましょうというものだってちらほらしています。でもね、考えてみてください。文章を書くのはかなり大変です。分かりやすく表現することを検証して、何度も書き直して。誤解が生まれないかと推敲していきます。

プロの世界ですと、校正者の世知辛い赤字を見ながら、「これが伝わりづらいか」と小さな毒を吐きながら文章を直していくこともザラです。担当の編集者(とくに文章がうまくないことが多いものです)がバッサリと文章で肝になっている一文をトルと赤字を入れてくることもあります。それを乗り越えて、いろいろな人が「うん、いいだろう」という頷くまで修正していくのです。

取材先に原稿を見せるのですが、取材したときにはあれほど「好きに書いてください」とニコニコしていた店主が、原稿を見せたところ、こちらに差し替えてくださいと代わりの文章を送ってきて、全部変更!ってこともあります。全替えです。最初からさ、言いたいことがあるなら行ってくれよぅ、と思いますが、そこは何もいえずに全替えするしかありません。「じゃぁ、載せなくていいです」と言われかねませんので。

ああ、何の話になっているんでしょうね。路線を戻します。

仕事で書く文章はいろいろと辛いんです。だから文章を書くのは辛いですよ、と書いても楽しくありませんよね。だから、つらいけれど、どんな楽しさが待っているのかを紹介したり、辛くて辛くて辛い、こんなに辛いことをボクがやっているのは「M男だからなんです」、辛いのが好きだからなのです、と暴露してもいいわけです。

いくら考えたところで修正が確実に入るので、適当に書きましょう。力半分でさらりと書いてしまえばいいんですよ、だって仕事ですから。という方法論だってあります。そうすればいかに伝わりやすいかというものではなく、いかに早く書いて納品するかというゲームのような楽しさを見つけることだってあります。

ね? こんなようにちょっと論調をずらして書いていくと、ほかの人が書くのと違うので「面白いかも」と思う人がすくなからず出てくることになります。


プライベートで書く、社内で書く文章はいかようにも書けますので楽しくできますし、必要があれば結論だけ書けば終わり、短文で処理することもできてしまいます。ですので、書くのであれば書き手も読み手も意味のあるものを書いてくださいと思います。つまりそれはアナタではない誰かが言ったことではなく、あなたが考えたこと。できればあまりほかの人が言わないこと、思いつかないことを軸にして楽しい文章を書いてみてはどうでしょうか?

その骨格ができれば、多少表現が間違っていても「大目に見てくれます」。だから、「てにをは」が多少間違ってもOKです。勢いで書いていきましょう。

結局文章がうまい・面白いと言われるのは2種類しかありません。ひとつは技術が優れている場合。どうってことのない内容をめちゃくちゃ面白く表現できる場合がこれに当たります。これはセンスと練習が必要です。芸人さんも同じです。どうってことない話をめちゃくちゃ面白く話してくれます。これがセンスです。

もうひとつはアイデアが面白いこと。アイデアは思いついてしまえば文章もキラキラしてきます。文章がうまい!という表現になることもあります。実際は文章がうまいのではなく、突飛で面白い考えを披露しているのです。こちらなら、日々の鍛錬は必要ありません。文章を書く前に集中して、何か面白い発想につなげられないかと考えればよいのです。ね? これならいけそうですよね。

文章が上手になりたかったら、突飛な展開を考える

です。今度やってみてくださいね♪

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